闇と光 第73話 ご対面

がやがやうるさい。マナで結界を張ってるからこっちにはこれないんだけどな。ソーシャルディスタンスは大事よ。オレは濃厚接触したい派だけど。

 


「うるせぇぞ。とりあえず集団の頭だけ集まれ。残りはステイホームだ!お家に帰ってママのおっぱいでも飲んでろベイビー!」

 


後ろの結界は解除してやったのにステイホームすらできないとは・・・これだからダメなんだよな。美貴はイラついているな。アヤネは臨戦体制に入っている。唯は怯えてるか・・・アリスは・・・さすがだ。オレが相手をすると言ったから普通に話してる。フーカば姉ちゃんも同様だ。さて覚悟はできてるよなお前ら。もう少しだけ煽ってあげよう。

 


「だからうるせぇぇぇ!!!てめぇの集団もまとめられねぇゴミリーダーしかいねぇのか!!集団の頭だけにオレから文句がある。鎮められないお子様ギルドはゴーホームだ!とっとと帰れ!」

 


へぇ・・・ぴくっと反応したやつがいるな。あいつらがマスターか。ほぅ・・・それぞれ統率がとれている。まぁ日本人らしいというかなんというか・・・堅苦しいやつらだな。とっとと帰ってもらった方よかったのに。はぁ・・・めんどくさい。

 


10人歩いてくる。9ギルドプラス1。後輩はアーサーのナビと言っていたからね。まぁあの坊やは最後だな。

 


「さぁ僕が成敗し「黙ってろ。お前は最後に聞いてやる」」

 


「なん「真打ちは最後に聞いてやるって言ってんだよ坊や」」

 


とりあえず1番うるさいのは黙ったな。最後まで待ってたら言うこと無くなると思うんだけど、どうするんだろうな・・・さてまずはあの女からだな。

 


「でお前が美貴の後輩か?」

 


「そうですぅ。ビッチ先輩の彼氏さんですかぁ?どうですかぁ?ゆるゆる先輩のお味・・・ひっ・・・あ・・・ひっ・・・はぁ・・・はぁ」

 


「羞恥プレイが好きなのか?男の匂いが染み付いてるのらどっちなんだ?ビッチ後輩。足広げすぎてゆるゆるなんじゃないか?彼氏にオムツでも買ってもらえよ」

 


オレはあのアマにのみ殺気を向けた。現在怯えた表情で地面に崩れ落ちている。地面には水たまりができている。そういうプレイがお好みなのか後輩さんよ。オレの美貴を貶した罪は重い。大衆の目に無様な姿を晒しておけ。

 


「貴様何をした!?香織さん大丈夫?」

 


「い、いやあああ!近寄らないで!私を見ないでぇ!!ダメ!見ないでぇ!!」

 


クソビッチは光に包まれ消えていった。ちっ・・・ログアウトで逃げたか。

 


「アヤネ。唯。ごめんね・・・私いってくる」

 


美貴も光に包まれ消えていく。美貴あんなやつ放っておけ。美貴と同じ空気を吸う価値すらない。

 


「香織さんにな「オレは最後と言った。正義のヒーローごっこしてる坊やは順番も守れないのか?」」

 


プルプル震えてるな。耐性ってものはこいつの中で存在していないのかねぇ・・・まぁどうでもいいや。オレは念話で唯に問いかける。

 


[唯あれはなんだ?]

 


[女の方が星9☆(セクシーナイン)。9人組のアイドルグループだよ。彼女達がナンバー2アイドルとされていたんだよね。ボクのライバルは彼女達と言われていたよ。

 

過去が暴露された時1番テレビでボクを叩いていた連中なんだよね・・・あれはリーダーのセクシーアース。それぞれ水金地火木土天海冥の惑星の名前がついてるよ。この世界にもファンがきている。ファンギルドが存在して5万人ぐらいいたはずだよ。

 


男の方が台風(たいふう)。5人組のアイドルグループだよ。前にしつこく口説いてきたって言った男だね。アイドル時代のボクを断ってるのに何度も会う度に口説いてきてた。嫌になっちゃうよねぇ・・・。

 

こっちもファンギルドがあって2万人くらい参加してたはず。夜な夜な女の子をマイルームに連れ込んでるって噂を聞いている。って・・・ダーリンホントに知らないの?]

 


[全然知らない。そもそもオレにとってのアイドルは唯だけだからな。唯以外興味がない]

 


[ダーリン好きぃ]

 


「それじゃ次はお前らか」

 


「えぇ私達の方魅力的ですよね?偽アイドルと違ってセクシーな正統派アイドルですよ。経歴も真っ当なアイドルです。ほらファンもいっぱいいますし・・・あなたもファンになってくれるならみんなのサインを差し上げますよ」

 


「どこがセクシーだ。ただのガキじゃねぇか。ファン?アバターで整形してるやつばっかだな・・・人数多いからファンが多いだけなんじゃないのか?それにオーラが全然ない。マリアの足元にも及んでいない。だから万年2位のアイドルなんだろ?サインって脱ぐための同意書のサインか?そうでもしないとトップになれないなんて残念だなぁ。あいにくガキには興味がないんだ。でも自分の体は大事にしといた方がいいぞ。とりあえず家帰って宿題でもしてろ」

 


「厳しいこと言うね。ほらアースちゃん。にっこり笑わないと綺麗な顔が台無しだよ。マリアは君には似合わないな。僕と一緒の方が似合うよ」

 


「ごめん。お前と話すつもりはない。オレのマリアだ。フラれた男は黙ってろ」

 


そう言うとオレは唯を抱き締め、口を塞いだ。

 


「・・・ダーリン。今日も激しい」

 


「本人は満足しているぞ?笑顔も作れないエセアイドル達はすっこんでろ」

 


ぐだぐだ言うので音を遮断する結界でこいつらを閉じ込める。はい次。

 


「その女師範をこっちに渡してもらおうか?我々は武術を習いにいったが理不尽な入門条件によって習えなかった。ただ武士道を習いたかっただけなのにだ。1度わからせてやらねばならない」

 


「別に渡してもいいがお前ら瞬殺されるだけだぞ?ちなみにオレがその道場の創設者だ。師範のさらに上だ。オレの意に沿った実にいい条件だ。門下生に負ける程度ならたかが知れている。もっと鍛えなおしてから出直せ。指導されるスタートラインにすら立てないお前らが悪い。

 


それでも納得できないならあとでオレが相手してやる。アヤネへの文句はすべてオレが聞いてやる。黙って待ってろ」

 


さて次はあれか・・・すんごい関わりたくないんだよな。