闇と光 第5話 キャラクターエディット

どうやらつい先程までいた部屋のようだ。

でこれからどうすんの?エチねぇ。

 


ガタンッ!

 


なにか物音がした。ゆっくりと壁が開いていった。カプセル型の機械が突如として出現した。これがダイブカプセルか。

 


「それではダイブカプセルにお入りください」

 


え?エチねぇどうやって入るの?

 


・・・プシューッ。

 


あぁ開きましたね。入って仰向けになればいいんですね。察しがいい男ですよ。オレは。あれ?閉まりましたよ?え?エチねえどうするの?

 


サァー・・・。

 


なっ・・・液体が下からでてきてますけど?エ、エチねぇさん?水攻めですか?ちょ溺れるって!!

 


「力を抜いて。楽にして」

 


あ、はい・・・や、優しくしてください・・・。く、苦し・・・くない?これはあの化け物を倒しにいくパターンなんですか?

 


エチねぇ慶太発進って言ってみて。

 


「慶太!発進!!!」

 


さす姉!!!

 


つ・・・意識が・・・。エチねぇ・・・逝ってきます。

 

 

 

意識が戻るとオレは綺麗な洋風の庭園に立っていた。そこにテーブルと椅子が置いてあった。

 


「お目覚めですか?慶太さん」

 


後ろからエチねぇの声が聞こえた気がしたので振り返ってみる。なにこの綺麗なお姉さん!?機械音声さんじゃなかったのか?上とはこのお姉様か!

 


「エチねぇ・・・なんですか?」

 


「そうですよ。ちなみにアバターの姿ですけどね。あなただけですよ?慌てることもなくなぜか名前をつけたり、話しかけてきた変わり者は。報告が来た時は驚きましたよ。普通は慌てるとこですよ。どう考えても!本当であれば自動で対応する予定だったのですが気になったので出てきちゃいました」

 


エチねぇは微笑みながら言っていた。アバターだけどリアルエチねぇきたぁぁ。エチねぇもいい匂いだなぁ。ハイロリさんとは違った良さがある。アバターごときでオレの匂いセンサーはごまかせない。

 


積極的なエチねぇもありだな。でもオレにはハイロリさんという女神がぁぁぁぁ。許してくれエチねぇ。でもエチねぇのことも気になるっす・・・。ノリが良かったし・・・。序列1位ハイロリさん2位エチねぇってところだな。

 


ふっ・・・変わり者でもいいだろう。みんな違ってみんないいんだぜ?

 


「じゃあキャラクターを作りましょ。まずキャラクター名からだね」

 


名前か・・・。リアルネームでするものばかりだと思っていたが違ったようだ。ゲームをする時オレには決まった名前をつける癖はない。いつもは悩む。だが今回は即答できる。

 


「ハイロリでお願いします!」

 

ハイロリさんに一目惚れしたからな。オレ・・・ハイロリさんの名を背負うんだ!!もう一度会ったらハイロリさんに告白するよ。脳内ライブラリーにハイロリさんの映像は記憶済。さすオレ。

 


「キャラクター名はハイロリと。(え?ロリってなに・・・。ふざけてるのかしら)次に年齢、性別、アバターよ。

 


性別をいじったり、極端に体型を変えるのは止めた方がいいよ。動きに支障が出るから。つける必要のない機能だったんだけど・・・。宗教的にNGで圧力かかちゃって・・・」

 


あの宗教ですね!顔とか晒すのNGですもんね!

 


むぅ・・・性別も変えれんの?姿も?ハイロリさんってわからないじゃないか。どうしよう・・・まぁ後から考えよう・・・。年齢か・・・ハイロリさんとできれば同年齢がいいな・・・でもわからないから・・・。

 


「年齢は27歳、性別男、アバターは変更なしそのままで。ところでエチねぇは何歳なの?」

 


真ん中の年齢を選んでおけば最悪2歳差になるからな。被害は最小限にできる。さりげなくエチねぇの歳も聞いてみる・・・。ハイロリさん?まだ付き合ってないから大丈夫。ノリのいいお姉さん素敵だもん。

 


「女の子に歳聞いちゃだめよ(え?突然聞いてきたし・・・)。でももっと仲良くなれたら教えてあげてもいいよ?

 


では27、男、アバター変更なしと。ちなみにSPはレベルアップごとに5ずつ増えるからね。ステータス欄から振り分け可能よ!でもできれば振らないで欲しいなぁ。ステータスと思い浮かべれば視界に出るよ。操作は動けって思ったら動くよ」

 


適当にあしらわれた気がするな。だがめげちゃダメだ。めげちゃダメだ。めげちゃダメだ・・・。鳴かぬなら鳴くまで攻めようホトトギス

 


ほんとにゲームっぽくなってきたな。では噂のあの言葉を言ってみよう!

 


ステータス!

 


ほぅ・・・これか。SPは割り振るつもりはない。死んでも復活できるから強くなることを意識すべきだ。利点は活かさなければならない。ハイロリさんは死なないよ。オレが守るから!え?それ言ってもらうセリフだって?なんのことか・・・。

 


「最後にジョブとスキルを選んでいきましょ。ジョブによって固有スキル1つ、初期スキルは5つまで選べるわ。ステータス画面のジョブ、スキルから一覧出るよ、固有スキルはちなみにとれないからね。大事なところだからじっくり悩んでね。

 


ジョブに関してはさほど意味はないわ。役割をイメージしてもらうためのものね。途中で転職できるから自分に合った役割を見つけてね。スキルは全部リセットさせてもらうけど。固有スキルは役割に対してのアシスト機能がつくためのものよ。たとえばいきなり魔法を使ったことのない人は使えないでしょ?

 


スキルは技や効果上昇、常時発動するタイプのものがあるよ。戦闘経験のない人は武器スキルを1つは取った方がいいわ。すべてのスキルは経験、行動によって取得できるよ。あと初期スキルにないスキルもいっぱいあるからね。頑張って可能性を増やしてね(スキルもさほど意味がないものなんだけどね実際は)」

 


こ、これだ!ハイロリさん捜索の成否はスキルにかかっているだろう。じっくり・・・選ばねば!!!

 


「あっ!紅茶でも飲みます?ゆっくり選んでくださいね(ふふ、ちょっと真面目になったみたいね。この人変わってるしどんなスキル選ぶのか興味あるわ。す、好きとか気になるっていうんじゃないんだからねっ!そもそも私彼氏いたことないし・・・。け、研究者として興味があるのよ。研究者って出会いなかなかないのよねぇ・・・それにちょっとイケメンだし・・・待った!!今のなしっ!!

忘れて!忘れろぉぉぉ)」

 


「ありがと。エチねぇ。ゆっくり選ぶね」

 


ここは爽やかスマイルで・・・。エチねぇがいれてくれるのだろうか。はっ!エチねぇのラヴジュース!ぱないのぉ〜。

 


はい。ごめんなさい。ジョブ、スキル選びますね。