闇と光 第17話 調教そしてオレの聖地爆誕
さてまずどうしたものか。とりあえず1000羽を放してみよう。
ピヨピヨピヨピヨ・・・。
各々自由にしてるな。黄色の物体を解き放った結果がこれか。うるせえな・・・。静かにしやがれこの黄色い食用豚が!!!!
ピッ・・ピィーー・・・。
ん?豚どもがオレから遠い壁際に離れていく。静かになったな。
スキルを獲得しました。
威圧・・・対象に恐怖を与える。
なんかきましたね。この豚どもはオレに怯えてるわけか。となれば・・・。スキル獲得してゴリ押し作戦しかあるまい。マナちゃん我に力を!!!
「豚どもオレの言葉はわかるか!?わかるなら返事しろ!」
・・・・・・。
返事がない。ただの屍のようだ。
声じゃダメか。あの豚どもの脳内に直接語りかけないとな。気合で語りかけろ。勢いでなんとかなるもんだ案外。
[オレの言葉はわかるか?豚ども]
ピ?ピィ?・・・。
キョロキョロし始めた。どうやら届いてるみたいだ。
スキルを獲得しました。
念話・・・直接脳内での交信が可能になる。
さすがオレのマナちゃん!!それでは再び威圧を放ちながら・・・。
[オレだ。言葉がわかるなら返事しやがれただの食料ども!!]
ピィ!!!
[よしいい心がけだ。褒めて遣わす]
ピィピヨピヨ・・・。
心なしか喜んでいるなこいつら。しかしあいつらの言葉がわからない。
[お前ら。オレに話しかけることを許そう。話したいことがあるなら伝わるように話しかけろ!踏み潰されたくなかったらさっさとしやがれ!薄汚い豚どもが!!]
此度の念話はさらなる威圧を添えて・・・。
「ピ、ピィピヨッピヨ・・・」
一斉に鳴き出した。やればできる子なんだな、お前達。ん?断片的にだが、言葉が聞こえるような気がする。
[もっとだ!もっと必死に話しかけろ!!焼き鳥にされたくなかったら早くしろ肉の塊ども!]
・・・・・・。
「殺さないでくださ〜い。僕(私)達、言うこと聞きますからぁぁぁ」
命乞いか。案ずるな。命まではとらない。
スキルを獲得しました。
獣魔言語・・・動物や魔物の言葉がわかるようになる。
よし・・・理解できるようになったぜ。あとは精度を上げて言うことを聞かせればいいな。
[とりあえずお前らのしたいことについて話せ]
習性を聞いておけば、魔獣との違いも見えてくるかもしれない。
ふむふむ・・・なるほどなぁ。とりあえず自分が雄か雌かは理解しているらしい。あとはスキルで一応チェックをしてあげればいいな。あとはあいつらの移動速度上げとオレの頑張り次第だな。同時進行でやりましょうか。
[それじゃお前ら!第1回チキチキピヨレースするぞぉ]
ピィ!!
一斉に敬礼してくる黄色い物体。これ女の子相手に使えばウケそうだな・・・。
「よーし、お前ら整列だ」
いつのまにか念話なしで会話できるようになっていた。
「点呼!」
ピィ!ピィ!ピィ!ピィ!・・・。
そして魔獣対策にある1つの動作を加えた。今回はいないようだ。
「雄と雌移動開始!」
敏捷性が上がるバフをかけてやる。高速移動を得たあいつらはまさに黄色い閃光だな。完璧だ。ラルカスさんを呼んでこよう。
「どれどれ。どこまで速くなったのかな」
「まぁ見ててくれ。整列!点呼!それからここに魔獣を見分けるためにワンクッション。それから雄は左。雌は右へ集まれ!この時にこいつらに敏捷性上昇のバフをかける。これで雄雌鑑定終わりだ」
所用時間5分。ひよこ鑑定士って儲かるってホントだなぁ。美味しい仕事じゃないか。
「いやぁ・・・想像以上だね。一応確かめてもいいかい?これなら1度に大量にした方がいいね・・・ぶつぶつ」
「確かめてもらっても構わない。それと入り口のついている箱を用意してもらえる助かる。命令を変えればそれぞれの箱への誘導も可能だ」
「確かにそれなら雛も自分で箱に入れるね。
どうだった?
うん、全部合ってるね。さすがハイロリ君だ。予想よりもいい買い物ができたらしい。残り8000羽もやっていくかい?」
「やっていくよ。それから人員をもう少し増やしてくれ。すぐに終わらせる」
いやぁお金って簡単に稼げるもんですね。10000羽しめて8万円ありがとうございます。
「じゃあ次くるまでには用意しておくよ。この鑑定を見た後じゃ他の人の仕事が遅く感じてしまうよ。あはは」
彼は笑いながら言っていた。
「ああ、頼む。それから行きたい所があるんだがどの辺にあるかわかるか?」
なるほどな。次は北門エリアが目的地だ。
さぁやってきました。我が聖地。そう遊郭だ。いや、違うよ?目的地の通り道だからきたんだよ?今回は事前に通知機能はオフにしてる。だって邪魔されたくないでしょ?予定通り?いや通り道だからきたんです。
セクシーなお姉さん達が店の前にいる。周囲の香りは艶やかで、甘美なメスの匂いがする。耳を澄ましていると、情事にふける女達の色っぽい声が聞こえる。
やばいなここ・・・。毎日覗き見にくるしかないな。壁貫通技早く覚えないと・・・。
道を歩いていると、突然くっついてくるお姉さんの姿があった。
「どうお兄さん?あたしと遊んでいかない?お兄さんタイプだからいっぱいサービスしちゃうよ?
あっ・・・お兄さん大きいねぇ〜〜。こんなに大きくしちゃってあたし欲しいなぁ」
積極的でいい場所だ。お姉さんのフェロモン混じりのメスのいい匂い。お姉さんの押し付けてくれる胸の感触もまた・・・。くっ・・・さすがに触るの上手いな・・・。オレのマナちゃんはお姉さんには抗えない。さすがプロ・・・。こういうお姉さんは大好きです。だがオレも負けてなるものか。
「そういうお姉さんこそ。ここがいいのか?硬くなってきたね。こっちの方はどうかな?ふふ・・・大きな音立てちゃって。声が出ちゃってるよ。ほら、もっと可愛い声を聞かせてごらん」
そう、触り返してやった。側から見ると、不思議な光景に見えていることだろう。
「はぁはぁ・・・お兄さんあたし我慢できない・・・」
お姉さんは蕩けた顔でそう言った。
「もっとあなたにふさわしい男になってからでいいかな?それまで待っていてくれるかい?」
今すぐにでもしたいけど、できない。ヘタレじゃないんだからな。ヘタレじゃ。するなら美貴としたい。
「ふふ・・・たまんないねぇ。あたしお兄さんに惚れちゃうよ・・・。お兄さんなら仕事抜きでもいつでも歓迎するよ」
蕩けた表情、色っぽい声でお姉さんは言ってくる。今すぐにでもいいんだけど・・・。美貴に嫌われたくないんだ!許してくれぇぇぇ。美貴からお許しが出るなら今すぐにでもするけどな!えっ?出るわけない?ワンチャン・・・いやミリチャンあるんじゃないか?
「じゃあまたね、お姉さん」
歩くたびに様々なお姉さんとそんなやりとりをしてオレは道を進んでいった。客引きしているすべてのお姉さんに手を出したり・・・。キャバクラやスナックなどの客引きにも自分からお触りしてた。いやぁいい場所ですねこの場所。できる限り散歩しよう。
多数の女性の心を盗んでしまっていたことにハイロリはまったく気づいてなかったのだった。