闇と光 第76話 和解
さて時間が決まったことで人が減ってきた。やっと静かな聖地に戻ってくれたよ。落ち着いてフーカば姉ちゃんと話すことができる。
「さてフーカば姉ちゃん。アリスに聞いたと思うが子供を授かった。いつもアリスが世話になってるので1番最初に報告にきたんだけど騒ぎになってしまってすまないな」
「ふふ構わないよ。いやぁいい男だねぇ。アリスが良ければあたしもぜひ混ざりたいところだけど。ねぇアリス?」
「フーカお姉ちゃんダメですよぉぉぉ」
ポカポカ優しく叩く風景。アリスがばばあを叩く光景。字的には酷いがとても絵になるな。
「ハイロリ。祝儀としてあの子達をやるよ」
「ありがたくもらっておく。君達は今日からオレの従者だ。今から仕事を言い渡す。アリスとオレのフーカお姉ちゃんのお世話をしろ。大事な人だ。しっかり頼むぞ」
「アリスぅぅ。あたしもやっぱり混ぜて?」
「お姉ちゃん?」
「わかったよ・・・。諦めるよ。一晩だけ借りてもいい?えっ・・・ダメ?はい。わかりました」
「アリス。お姉ちゃんがすんごい落ち込んでるけど?」
「いいんです。ご主人様は私のものですから」
「あ、そうだ。お姉ちゃん。ラルカスさんのところに行こう。簡単に解決できる方法が見つかったわ」
「あなたが言うなら・・・ついていくけど。ホントに大丈夫?」
闇のマナで転移しましょう。アヤネと唯は観戦パーティー用の買い出しにいったよ。いいなぁ・・・オレも混ざりたい。
「はぅ・・・なかなか立派なマナを持ってる。ねぇアリス?」
「ダメですよ。お姉ちゃん」
すんごい仲の良い姉妹だな。アリスさえよければお姉ちゃんも愛せるのにな。あっ、ちょっとこっち見た。ごめんなさい。自重しますからアリスさん。そんな目で見ないで。
「ラルカスさーんいるーー!?」
「やぁハイロリ君にアリス・・・フーカもいるのか。どういう風の吹き回しだい?」
「いや商談があってきた」
「へぇ?こちらが出すものは?」
「西門エリアに積極的にお金を落としてやってほしい」
「・・・ハイロリ君が出すものは?」
「未来の優先堪能チケットってところかな」
「なんだい?それは」
「実はなアリスとの間に子供を授かった」
「のった!成立だ!」
「さすっがーー!話が早くて助かる」
「ハイロリ。どうなってるの?」
「お姉ちゃんは胸に栄養いきすぎてるのか。まぁ魅力的な美女だからしょうがないけど」
「ご主人様?」
「アリス。ホントのことだけど冗談だから。その分アリスを堪能させてくれ」
「もちろんです。ご主人様のお好きなように」
「アリス。お姉ちゃん寂しい・・・」
「産まれてくる子をラルカスさんとフーカお姉ちゃんの2人にいっぱい遊んでもらおうって話だよ」
「そういうことだね。アリスの子供なら孫みたいなもんだよ!孫。初孫だよ。いやぁ楽しみだねぇ。ということで仲直りしようじゃないかフーカ」
「ああいいよ。アリスやるねぇあんたの男は。あたし達の争いを止めるなんてなかなかできないよ。もしあたしとラルカスが闘り合ったら最悪街が消えるところだったのに」
「そんなレベルなの!?」
なんて物騒な争いだ。もっと軽い気持ちで持ち掛けにきたのにな・・・オレの知らないところで街の平和は守られたようだ。
「ところでアデルソンにはまだ言ってないのかい?」
「悪人に言う必要あるの?」
「・・・一応伝えてやりな。顔は悪人だけど根はいいやつよ。それにアリスのことをいつも心配している」
「ラルカスさんも時間ある?」
「大丈夫だよ」
「じゃあみんなで行こう」
再び闇のマナで転移する。
「・・・動くな。動くと首が宙を舞うことになるぞ」
「・・・動くな。動くと頭がミンチになるよ!?」
「・・・ハイロリ・・・フーカ。普通に入ってこいって何回も言ってるだろ!?ん?ラルカスとアリスも一緒か。どういう組み合わせだ?フーカお前・・・ハイロリと戦争するんじゃなかったのか?」
「やぁ。アデルソン久しぶりぃ」
「アデルソン・・・そんな昔のことぐだぐだ言うんじゃないよ。ハイロリとアリスから話がある。リヒテルも呼んでやりな」
リヒテル様がくるまでラルカスさんとばばあが和解したことを話した。アデルソンは心配していたことが解決したことを知って、ホッとしていた。そりゃ街消えたらシャレにならないもんな。カジノなくなったら守銭奴としては辛いもんな。うんうん。
「・・・何でしょう?アデルソン様。おや?ラルカス様にフーカ様まで」
「リヒテル・・・もうやめな。アリスから大事な話がある」
「アデルソン様よろしいので?」
「フーカがそう言うならいいんじゃないか?」
「ふっ・・・ラルカスにフーカ久しぶりだなぁ」
「4人揃うのはいつ振りだろうねぇ」
「今のところはただの騎士でよかったよ」
「で話ってなんだ?アリスよ」
「それはですね・・・ご主人様との間に子供を授かりました」
「・・・本当か!?アリス」
「ふはは。それで呼んだわけか。なるほどな・・・ハイロリ不思議そうな顔をしてるな」
「アデルソン。お前はいつも悪そうな顔をしてるぞ」
「いやハイロリ。極悪そうな顔をしてるぞの間違いでしょ」
「そうだね。フーカお姉ちゃん」
「ちょっと待て・・・さっきから気にはなっていたが・・・なんでお前らそんなに仲良くなってるんだ!?」
「「ん〜〜成り行き?」」
「息もぴったりだと・・・」
「お姉ちゃんダメっていったのに・・・」