闇と光 第80話 ハイロリの闘い2

「・・・これで足りないのはわかっている。オレが自害する。それで降伏を受け入れてくれ。オレ達の完敗だ・・・。これで借り2つだな」

 


「若!なにをっ!!・・・我らも自害する。頼む!!あの者達を解放し降伏を受け入れてくれ」

 


「おーハラキリだ!ハラキリだよ。みんなっー!?武士の魂だよ!?・・・なんだ?棺桶が解除されていく・・・みんな出し切ったかのように感じだね。羨ましいねぇ。

 


出てきたのは血だらけ穴だらけの者達。みな満身創痍の表情をしている。血だらけの男と女。あぁ・・・見ていてゾクゾクするねぇ」

 


「さぁどうするカポネ?解除はしてやった。さて・・・改めて闘り合うか?いくらでも付き合うぞ」

 


「お前ら!!すまねぇ!オレ達の負けだ!!オレらは自害する!それで降伏を受け入れてもらう!だがよく聞け!オレにまだ付き従う心を持っているやつらはいるか!?いるならオレとともに自害しろ!」

 


「ひとりそしてまたひとり重い体を起こしハラキリの姿勢に変わっていく・・・なんと全員ハラキリの構えになる!見上げた忠義。これぞ日本の心!!

 


・・・!腹が切り裂かれるかと思った瞬間、闇によってすべての刃が止められている。さらにカポネ組の者達が闇に包まれる。何をしているんだぁ!?」

 


「勘違いしているようだから言っておく。貸し借りはなしだ。ひとつ・・・オレはお前の父に命を助けられた。ふたつ・・・オレはお前の父の言葉があるからこそ悩み苦しむことができた。だから今ここに立てている。その借りを今返させてもらっただけだ」

 


「闇が晴れた先には・・・傷ひとつない体?先ほどまでのダメージが消えているぞぉ!回復させたとでも言うのかぁぁ!?

 


静まり返る両者。さぁハイロリの周囲は敵だらけだ!これからどうなる!?」

 


「別にお前らにオレは文句はない。わりぃな・・・戦闘モードに入ってしまって加減できなかった。喧嘩をしたいなら今度はちゃんと得物で気が済むまで相手してやるぞ?」

 


「・・・くはははっ!・・・いい。・・・こいつのような男になれってか・・・なるほどな・・・親父の言ってた意味がわかった気がするぜ・・・。

 


オレ達の負けだ。お前ら降伏するぞ!?その後カポネ組はアニキの傘下に入る!異論のあるやつは出てこい!」

 


「は?・・・いや仲間は欲しかった。オレ暴れただけなんだけど・・・なんで!?てか傘下じゃなくてもいいんだけど・・・って聞いてねぇなもはや。

 


まぁ・・・それを決めるのはお前らの自由だ。ついてきたいなら勝手にしろ。カポネなら歓迎してやる。そこにいる根性のある部下達もな」

 


「オレらはアニキについていくっす。だから傘下として置いてくだせぇ!!

 


聞いたか!?お前らぁ!カポネ組は今日より真の漢であるアニキの下につくぞ」

 


「「「「「ゔおおおおお」」」」」

 


「じゃあ降伏するっす。アニキの勇姿を見守ってるっすから。では後程」

 


「カポネ組の面々が光に包まれ消えていく。降伏は受け入れられたようだ。ハイロリは敵をひとりも死なせることなく配下を増やした。我々の前で悪の勢力が拡大しているぞぉぉぉ」

 


「ねぇねぇ?カラスさんにカラスのお仲間がいっぱい増えたよ?ねぇ増えたよ?」

 


「楽しそうでなによりよ・・・エカチェリーナ」

 


「彼らは未来の仲間達よ。仲良くするのよ。仲良く出来ない子はお仕置きしてあ・げ・る」

 


「テイラー様の意のままに!」

 


「ボス。なかなか漢気のある連中ですぜ」

 


「ああ・・・あいつらも家族になる。・・・また抱きしめられたくなってきた。最高だマイキング」

 


「さてと気を取り直していくか・・・次!死にてぇやつはどいつだ!?」

 


「僕らが相手になる!」

 


「次は円卓の騎士が名乗りを上げる。あれ?進軍できてないぞ?これはどうしたぁぁ!?」

 


「アサ吉ぃ!てめーは最後だ!勇者ごっこしているやつにわからせてやる!すべてを守ろうとしているお前にはなにも守れない!オレは操作された一般的な押し付けがましい正義論を言うやつが大嫌いなんだよっ!!蹂躙されていく様を目に焼き付けとけ!」

 


「戦いが拒否されていくぅぅぅ!すると次の獲物はどこだぁぁぁ!?」

 


「なんだ!?誰もいねぇのか!あれだけ威勢がよかったのに随分静かになったもんだなぁ!?日本支部ってのはチキン支部なのか!?だから万年最下位の負け組なんだよ!!お前らはっ!!

 


・・・ならこっちから勝手に決めるぞ!ど・れ・に・し・よ・う・か・な?ひゃはは!いいぞお前らぁ!その怯えた目!もっと魅せろ!もっとお前らの恐怖を血に染み込ませろ!ああゾクゾクしてきた!興奮してきた!もっと感じさせろ!もっとこの快感をオレに与えろぉぉぉっ!!」

 


「むぅ・・・ご主人様のあの表情見たことがないです」

 


「すんごい楽しそうハイロリ様」

 


「ダーリンびんびんだねぇ。ボクまでキュンキュンしてきた」

 


「あははっ!カラスさんの趣味素敵ぃ!カラスさんビンってなってる。おっきなカラスさんになったぁ」

 


「・・・エカチェリーナ?そんな飛び跳ねないで・・・」

 


「あぁん・・・マイラブすっごいわ。早く私をぐちゃぐちゃにして欲しいわ。我慢できなくて私が狼になっちゃいそうね」

 


「さすがテイラー様の心を掴みし男・・・立派だ」

 


「おい見ろっ!大物だ!あれが私の男だぞ!お前ら!」

 


「悪逆非道の名がふさわしき残忍な姿・・・それもかなりの大物だ」

 


「決めた・・・!決めたぞ!喜べお前らだ!1番怯えている!さぁもっと泣き喚け!もっとオレを悦ばせろぉぉぉぉ!」

 


「ハイロリが凄いスピードで向かっていく。その向かう先にいるのは!?

 


あー!っとあの集団は戦いから逃げ、ただ生活しているだけのフリーター集団さらにその他勢力と言われる集団だ。

 


泣き喚く者。悲鳴をあげる者。この世の終わりを告げられているかのような混沌ぶり。ボクもゾクゾクしているぞ。地獄絵図とはまさにこのことかぁ!?

 


ハイロリが結界を一撃の元破壊していく。結界を構成していたマナが矢のように降り注ぎ彼らを貫いていく。巻き上がる悲痛な叫び!思わず耳を塞いでしまいたいと思えるような声の奏でる地獄のハーモニー。地面は血の水たまりがそこら中に出来ている。

 


ハイロリからまたしても触手が伸びる。今度は茨の棘のようなものがついてるぞ。全員捕まっていく。どうする気なんだ!?棘が伸びたぞ!?それが彼らに向かって・・・滅多刺しだぁぁぁぁぁ!だが彼らは倒れない。一向に倒れないっ!公開処刑が始まってしまったぁぁっ!!」

 


「オレからのサプライズプレゼントだ!チキンの癖に静か過ぎて味気ない・・・闘いにはBGMがないと盛り上がれないだろう!?この戦慄のメロディーをオレが指揮して届けよう!ひゃははははっ!楽しいねぇ!テンションが上がるねぇ!!もっと!もっとだ!オレをゾクゾクさせてくれぇぇぇぇぇ!」

 


「ハイロリの餌となるものはどれだ?彼は物色しているぞ?品定めするかのように・・・舐め回すように見ている。次の獲物を探しているぞ・・・ハイロリの表情が変わったぁぁ!!次の獲物が決まったようだね」

 


「さぁ・・・どんな快楽を与えてくれるんだ?お前らは」