闇と光 第118話 ハイロリ×ハイロリ
ハイロリさんはオレの思いを受け取ってくれた。17人目の嫁ができた。必ず君をもらいにいく。
「嬉しいよ。離れていてもオレはハイロリさんを愛している。近くにいないことで寂しい思いをさせるかもしれない。その分会えた時いっぱい愛情を注ぐから許してくれ。・・・あぁそうだ。今君に渡せる物はこれぐらいしかない」
オレが今彼女に渡せるものはこれしかない。ついでだから触れておこう。もうオレの嫁だし・・・うんうん。ツーフィンガーか。オレのために身嗜みを整えた?そんなこと考えてくれるなんて可愛らしい。通り道だからこっちもついでに・・・どうなっているかは体を共有しているからわかっている。吸い込まれるかのようだな・・・すべてにおいて理想の子と言わざるをえない。全部わかっているからこそ反応が可愛い。ますます惚れたじゃないか・・・これ以上惚れさせてどうするんだ。
足の付け根に黒い桔梗を刻んだ。これでお揃いだな。なんか嬉しくなってきちゃったわ。
ん?ふむふむ・・・この男・・・人族っぽいけど違うか・・・少しリュカウスを思い出させるマナをしているな。さっきまで一緒にいたから似ていると思ってしまう。玖連段。しかもハイロリさんより強化幅が上か。あたりは舞台のようだな。大会かなにか開かれていたのかもしれない。
ちょうどいい。ハイロリさんのために命唱の仕方を手取り足取り教えてあげよう。ハイロリさんをボロボロにしていいのはオレだけだからな。こんな姿を他の者には見せたくない。このくらいなら参連段ってとこかな。
えっ?本気が見たい?あの男も戦闘狂らしい。ハイロリさんの体に負担がかかるから厳しい相談だな・・・ん?ハイロリさんも見たいの?動けなくなってもいい?しょうがないなぁ・・・ハイロリさんのお願いならオレ聞いちゃうっす!
その前に可愛い女の子発見!じゃなかった・・・ハイロリさんに対して1番大きな好意を感じる。あの子なら任せても大丈夫そうだ。
レイカちゃんか。とても女の子らしくていい子だな。ん?隣の男はレイカちゃんを愛しているんだな。見ればわかる。レイカちゃんって実は俺っ子なのか。取り繕わなくてもありのままの姿でいいのになぁ。
お願い事?オレだけが頼んでるんじゃアンフェアだよなぁ。ハイロリさんにマイナスがないならとりあえず受けようと思う。え?ハグに頭撫で撫で?喜んでしましょう!・・・でもこの男には謝っておかないといけないよな。愛しているオーラがオレには見える。
レイカちゃん中々いい匂い・・・感触も素晴らしい。そして反応が乙女。ふと男に意識をやると幸せそうにしていた。・・・彼女の幸せは自身の幸せだってか?いいじゃん。しかも命も投げ捨てられるほどの気持ちも感じられる。命が震えるほどに愛しているのを感じる。いい男だな。きっとレイカちゃんを幸せにするはずだ。少しだけアドバイスをしようと思う。
言い終えるとオレと男は笑顔になった。うん。ここはいい世界のようだ。あれ?レイカちゃん?なんで惚れた男を見るような目をしてらっしゃるの?あなたが惚れるべきはあっちの男の人ですよ?誘導だけしてあげよう。彼にはその価値がある。
さて待たせたな・・・。対戦相手はザックと言ったか?ハイロリさんの旦那としてこのハイロリが代わりにお相手致そう。命唱を重ねようとするとなんかおっちゃんが叫んでいた。
注目せよってどうゆうことよ?オレここに初めてきたのに偉いの?意味がわからん・・・トゥルアース王国?・・・真の地球?ここの名前が気になったのでオレはアイシステムを起動させた。
・・・!いい!オレの理想に近い光景が広がっていた。不思議と心が落ち着いてくる。それでは始めるとしよう・・・。
ハイロリによる
ハイロリさんのための
ハイロリの命唱講座をな。
連段の上の命唱を順番にやっていこう。命唱句はハイロリさんへの愛の言葉で統一するつもりだ。伝えられる時に伝えておかないと後悔するかもしれないからな。ハイロリさんの気持ちが高ぶっているのがわかる。あぁ・・・近くで抱き締めたい・・・。
・・・デキウスだな。誰かが見ているのがわかる。ここもあいつの星なのか?まぁ・・・デキウスが見ているならハイロリさんの命はたぶん大丈夫だろう。変態神はオレの味方だからな。
は?オレがこの星を作っただと・・・?オレの神話?何を言っているんだ・・・?オレはなにもやっていない・・・わけがわからん。・・・この星は何なのだ?
まぁいい・・・。せっかくなのでザックに先手を譲ろう。体から毛が生えてきたな。リュカウスっぽい姿に変わった。人狼とのハーフなのか?人狼の血を引いていることは間違いないようだな。リュカウスが偉大なる王?リュカウスに聞けばわかるかもしれないな。
リュカウスと同じ火属性のマナか。蒼いマナを纏っている。リュカウスには及ばないがなかなかの高温だな。素晴らしい。
手加減はしてやる。オレが返す技はもちろん決まっている。
「輪廻転生」
オレはザックを壁もろとも吹き飛ばした。ハイロリさんに技について突っ込まれる。色変えるだけの技です。どうもありがとうございます。あっ!あれオレのマントじゃん!PVやった時のだ!
デキウスめ・・・盗んでいやがったのか・・・まぁハイロリさんの大切なものになっているのでお咎めはなしだな。くんくんしてくれてたのか。オレもハイロリさんをくんくんしたいよ。せっかくなのでマナをがっつり込めて漆黒のマントに改造した。少しでもオレを感じてくれたら嬉しいな。
そろそろ一緒にいられるのも時間的に限界になりそうだな。レイカちゃんにハイロリさんの体を預けよう。
王位継承の儀?おっちゃんこと国王様がそう言ってきた。そのための大会か。なるほどな。どっちが勝ちって言われてもなぁ・・・引き分けでいんじゃね?どっちも動けないし。てきとーでおっけーよ!うんうん。
しかし王ねぇ・・・お、あいつでいいじゃん。強さ的にこの中でトップの闇属性持ちの男。しかも女の子が2人もいる。光属性に全属性持ち。勝ち残っていないのかな?
え?次決勝だったの!?しかも勝ち残っていると・・・なら決まりでいいじゃん。不満の声もなさそうだし決定決定〜〜。適当だったけどなんかすんなり受け入れてもらえたな。
まじめに時間がないな・・・ハイロリさん嬉しいこと言ってくれるね。ありがとうな。
「必ず会えるさ。ハイロリさん愛してるぞ」
オレとハイロリさんは再び離れることになった。