闇と光 第137話 ロリ園の誓い

オレは遂に攻略の糸口を見つけた。まず名声を上げるにはかの有名な桃園の誓いをしなければならない。義勇兵からのスタートならきっと通らなければならない道なのであろう。盛りに盛りまくる。そうすれば名声がつきやすいはずだ。

 


「「「我ら3人!産まれは違えど、兄弟の契りを交わす!心をひとつにし、困窮する民達を救わん!ゴブ卓の悪政に報い、民達の安寧を築き上げることを誓わん!我ら3人死せる時は同じであることを願わん!

 


愛に向かい誓う!この星を必ずや笑顔溢れる星へと生まれ変わらせるっ!!」」」

 


「このゴブロリ・・・しかと見届けた。長兄ゴブ羽を王にする闘いを始めようではないかっ!?このゴブロリも天下獲りの闘いに加勢することを愛に誓う!!」

 


「「「ゴブロリ先生っ!!」」」

 


3人ともオレの胸に泣きながら飛び込んでくる。このオレが必ずやこの星の王にしてみせるからな・・・!漢達の友情とは良いものであるな。

 


ここはロリ園。ゴブ蝉の村に作った桃園である。やはり雰囲気が大事なのでそうゆうところはしっかりしたい。品種改良を重ねた桃。見た目と感触は可憐な女の子のお尻そのものである。ゴブ星宰相特別金賞をも獲得した星も認めた桃である。通称ロリ桃。ロリ桃の瑞々しさは乙女のそれに匹敵する。甘美な味わい、後を引く美味さ・・・まさに女の子そのものである。

 


果梗の周りには外虫から果実を守るために柔らかな黒い毛のようなものが生えている。さらに種は小さい種がひとつだけ・・・食べやすさも考えてある。食べ方は簡単。

 


まず桃の身を傷つけないように毛を剃り落とす。そして優しく果梗を摘み、素早く種を刺激するかのように引っこ抜く。そうすると大量の果汁が鯨の潮吹きのようにプシャーっと

、音を鳴らしながら飛び出す。いかに瑞々しいかわかってもらえるだろう。そして果汁が飛び終わると桃は勝手にご開帳する。ぱっくりと中心から広がる。後は身を女の子を愛でるかのように優しく食べてもらうだけだ。

 


視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚・・・五感すべてで堪能できる至高の究極フルーツである。我ながらよくやったと思う。この桃を作るためにオレがどれだけ時間を費やしたかわからない。長き道程であった・・・。

 


あっそうそう。ついでにゴブ羽のロリ園の誓いのための弟達も用意した。3人とも熱血ロリ塾の可愛い生徒達なんだぜ?弟達の名はゴブ信、ゴブ良。

 


最初に出会ったゴブ信をここにきて採用するとは思わなかった。次にゴブ良。黑巾の乱で生き残った才能は伊達じゃなかった。ぱちもんと呼んですまなかった。

 


ゴブ蔵リストにゴブ邦(ほう)という名前が無かったので気づくまで時間がかかってしまった。ゴブ羽は軍神の方の羽ではなかったようだ。この羽は最強武将と名高い方の羽なのだ。

 


ゴブ邦がいないことをいいことにいっそのことゴブ羽に仕えさたらいいんじゃない?というのが事の始まりである。その証拠に漢コンボというものが発動している。二重の意味があってオレ的には納得の出来だ。ブラックゴブリンからさらなる変貌を遂げた3人。

 


ゴブ羽はムキムキのゴブリンの王とも言えるような姿に変わった。ゴブ良は賢そうな見た目となり、ゴブ信は大将軍とも言えるような立派な姿に変わった。それぞれに妻を与えたことも関係していたのかもしれない。オレは妻を獲得するついでに暗躍していた。汚れ仕事はこのゴブロリの役目だと思っている。それではゴブロリセレクト妻達を紹介していこう。

 


ゴブ羽

ゴブ蝉、ゴブ妃(ひ)、ゴブ鄒(すう)、ゴブ甄(しん)、ゴブ橋大(きょうだい)、ゴブ橋小(きょうしょう)、ゴブ丁(てい)、ゴブ郭(かく)

 


ゴブ信

ゴブ華(か)、ゴブ異(い)

 


ゴブ良

ゴブ英(えい)、ゴブ姫(き)

 


まず言わずもがなゴブ蝉。彼女は淑女通信により育成し嫁がせた。

 


ゴブ妃はゴブ蝉のライバルであった。ミスゴブバースで最後まで立ちはだかった壁なのだ。三大美ゴブの名はさすがの一言である。ゴブパトラ、ゴブネーと共に我がゴブ蝉を苦しめた1人だ。

 


ゴブ鄒はゴブ繍(しゅう)の治める砦から奪ってきた。ゴブ羽に絶技を繰り出してもらうためだ。ゴブ男を骨抜きにすると言われている名前だ。期待通りにゴブ羽の夜営技術を向上させてくれた。

 


ゴブ英は熱血ロリ塾のライバル塾であるゴブ鏡(きょう)塾を叩き潰してきた時にくすねてきた。優秀な者は既に仕官先が決まっていたようなのだが、仕官先も決まらない売れ残り。戦の才が備わっていない問題児ゴブ亮(りょう)の妻であった。ゴブ鏡もろとも略奪ついでに暗殺してきた。

 


ゴブ華、ゴブ姫は前回一人勝ちしたゴブ懿を暗殺した時にもらってきた。ゴブ信には鬼嫁が必要だと思ったのでゴブ懿の妻であるゴブ華を。そして息子から賢そうだったゴブ姫をゴブ良に嫁がせた。気が合いそうだったしオレの手腕を自分で褒めたい。

 


ゴブ甄は前回の反ゴブ卓連合の盟主であるゴブ紹(しょう)の息子達の暗殺ついでにいただいた。後々、厄介な力をつけそうだったので息子達には丁重にお亡くなりになってもらった。

 


ゴブ異はゴブ紹の元に行く道中に見つけた。兵を率いる姿を見て、ゴブ信の力になってくれるだろうと思い口説いてきた。

 


ゴブ橋大とゴブ橋小は姉妹である。姉妹のコラボというのはいいものだからな。大が姉、小が妹である。後にゴブリンエンペラーを自称するであろうゴブ術(じゅつ)の側室であった。欲望処理の道具としてしか扱われていなかったのを不憫に思い暗殺しながら堕としてきた。

 


ゴブ丁とゴブ郭は強敵である海軍の力を削いだ時に連れてきた。ゴブ操の元妻であるゴブ丁を受け入れたという器の大きさを民に見せつけるのと海軍の情報が望めそうだったからだ。ちなみにゴブ羽の方が何倍も大きいらしい。そしてゴブ操の優秀な息子であるゴブ丕を暗殺した時に妻であるゴブ郭を攫ってきた。

 


誤解を招く前に言っておこう。彼女達は強制的に連れてきたわけじゃない。自発的にこちらに嫁いできたのだ。レディーに無理矢理はいけません。それがオレのモットーである。

 


ゴブロリは再び黑巾の乱を起こし、ゴブ羽軍は鎮圧戦に参加している。そして現在は野営しているところだ。ゴブロリは機動力を高めるために美貴ペディアを活用しゲルを用いた。ゲルの中でゴブロリ、ゴブ羽、ゴブ信、ゴブ良は野暮用の最中である。

 


「ゴブ美・・・8対2対2対1と数では劣勢だが師としてオレは負けていられない。激しくしたいと思うんだけどいい?」

 


「んもぅ・・・しょうがないなぁ。壊れるくらい激しくしていいよ・・・」

 


4つのゲルを震源とした地震のような揺れが大地に響く。これが後に恐れられるゴブ羽軍の野営である。休んでいるはずなのに揺れにより敵を威圧する。味方は慣れているので、揺りかごやハンモックの上にいるように錯覚してゆっくり休む。敵は恐怖により休めない。野暮用の恐ろしさ・・・ここに極まれり。

 


黑巾の乱はゴブ羽の活躍によりゴブ角が討ち取られ鎮圧に向かっていく。ゴブ羽の名声は鰻登りに上がっている。黑巾の乱で敗れた民達はゴブロリの扇動により大きな集団を作ることとなる。彼らが黑州兵としてゴブロリの配下にするという計画が密かに行われていることはまだ誰も知らない。

 


「くっくっくっ・・・我が名はゴブロリ。闇のマナの使い手・・・闇らしく暗躍するとしよう・・・汚名はすべてオレが被る。ゴブ羽の星下のために・・・」

 


ん?ゴブ虞(ぐ)がいない?そうだなぁ・・・ゴブ羽と運命的な出会いをするかもしれないな・・・だから暗殺してきたよ。余計なコンボが発動して敗戦イベントが起きたらいけないからな。歴史が動く時には闇が動くものさ・・・。

 


暗殺しまくる殺ゴブ狂がこの星の歴史を動かし出す。