2020-07-01から1ヶ月間の記事一覧
オレは泣いた。さっきよりも泣いた。4人に捨てられてしまったらしい。帰ってきても結局ひとりなんだよ・・・。 4人の笑い声が聞こえる。みんな謝ってくる。こっちは世界の終わりだったというのに。4人とも強く抱きしめてくれる。 「・・・ぞれやめて」 「ダ…
「さて聞いた上でもう1回言うね。オレは七瀬唯。君が欲しい。愛しているこの気持ちはずっと変える気もないし変わらない。オレもひとりが嫌だ。ひとりは怖い。だから一生そばにいてほしい。なにがあってもオレは唯を離さないから」 「ボクを一生離さないでく…
ボクは紅羽(あかう)マリア。清純派アイドルをしていた。歌手デビューが決まり、会社の意向に従いアイドル化していった。歌はヒットし、アニメやゲームの挿入歌、主題歌も数多く歌わさせてもらった。新人賞獲得。オリコン連続1位も続いていた。 しかしボクの…
「待てぃ!!そいつはオレのものだ!オレのものに傷をつけるなら地獄を見るぞ?」 「なに言ってるんだこいつ。頭いかれてんのか?こんな役立たずに何の価値がある」 「動けないおっさんはただのおっさんなんだよ。サンドバッグになるくらいしか価値がないん…
「動くな。死にたくなければ頭の後ろに手を組め」 「ほう。誰に向かってやっているかわかってるのか?その程度自分でどうにかできるわ!・・・なに」 「ほぅ・・・もう1度だけ聞く。死にたくなければ頭の後ろに手を組め。動かせるならな」 「・・・お前何者…
目が覚める。懐かしい景色だ。何十年ぶりに見る天井。色々な骨をポキポキ鳴らす。体を伸ばすと気持ちいい。体に3人の匂いが染み込んでいる。ありがとう。いい女を彼女にできてオレは幸せだよ。 庭にでてみる。なんだ?鳥が遠くにいっぱい見える。どうなって…
感覚のない空間を漂っている。懐かしい感覚だ。どれくらいここにオレはいるのだろう。どれくらい時間が経っているのだろう。感覚が戻っていく。どうやら次のステージにいくらしい。 「やぁ。聞いてもいいかい?」 「ならこっちからも聞いてもいいか?」 「な…
第1回支部別対抗戦は幕を閉じた。全支部の者が1人の男に興味を持ち出した。バトルロイヤルの結果だが、結局3人が同時に降参し勝者なし。ギャラリーがざわざわしていたがシャーロット。アドラシオン。それぞれの部下が協力し黙らせていた。私達なら愛称で呼ん…
いよいよ始まった。実況者がいる。誰なんだろう。あれは。 「お初にお目にかかります。この世界の神をしている者です。遊戯神デキウス。それが僕の名だ」 支部のさらに上の統括なのだろうか。だが強い。それはわかる。実力を感じ取れない。アリスもアヤネも…
永遠と見せられる過去の弱さ。見終われば最初からまた始まる。すべての彼女からオレは逃げている。自らを売っていた彼女。自傷行為をしている彼女。危ない人の女を奪い取ろうとしたこともあった。様々な問題を抱えた彼女達がいる。すべてオレはその時最大の…
何十年経ったのだろう。いつまで闘い続けなければならないのだろう。闘いながら休み、休みながら闘う。永遠とも呼べるくらい闘っている気がする。オレの限界を的確に僅かばかり超えた相手をぶつけてくる。すべてあいつらの手の平の上だというのか。気に入ら…
彼は未だ目を覚まさない。私達3人はそれぞれのしたいことをし、夜は彼のそばで共鳴する。事前に彼に私達は言われていた。今度倒れた時、自分のことは寝るついででよいと。自分のために時間を使えと。私達は彼の願いはすべて受け入れる。そんな日々をこの世界…
心地いい。だが何も感じない。痛みも感じない。1人であるはずなのに。オレはこの感覚を知らない。ただ存在は知っている。ずっと憧れていたものである。 それは無。何も感じない世界・・・やはり心地良い。となるとオレは死んだらしいな。死こそ1番の楽園。す…
さてそろそろやるか。首と指をポキポキ鳴らす。1回鳴らしてしまうと癖になっちゃうよね。昔からのオレの癖だ。長く息を吐く。やれる。オレならやれる。そう自分に言い聞かせる。やってやる。見せてもらおう人間の可能性とやらを。オレの可能性をオレに見せて…
ピヨ吉とピヨ子をオレの獣魔に登録した。焼き鳥か親子丼が食べたくなったので親子丼を昼に食べた。なかなかいい出汁してるぜ。女の子3人の出汁だからな。いつかオレも彼女達に料理を作ってあげたいが、オレは焼く、炒める、茹でるしかできないからな。適材適…
おはよう。ステキな女の子達に囲まれて迎える朝はなんて素晴らしいのだろう。3人ともすやすや幸せそうに寝ている。今日は3人同時にいたずらしよう。そうしよう。 しばらく3人と戯れているとアリスが朝食の準備をしてくると起きていった。美貴もアヤネも手伝…
戻ってきちゃったわね。まだドキドキが止まらない。慶太のせいね。あの温もりが恋しくなる。出会ってまだ時間が経ってないのに好きになっちゃったな・・・。彼は時間じゃない。心がどれだけ繋がれるかだって言ってたけどその通りになったわね。早く片付けて…
だんだん光が近づいてくる。オレの好きな匂いがする。これは忘れもしない匂い。異世界に旅立ってしまったハイロリさんの匂い。なぜあなたの匂いが。オレはあなたがタイプだ。他の3人もタイプだが、オレの1番のタイプはあなただ。あなたが欲しい。 景色が見え…
ここはどこだ。なにも見えない。なにも感じない。アリスとアヤネはどこだ?この痛みだけは知っている。 孤独。1人であるという痛みがなによりも痛い。たとえ斬り殺されようとも首を締め付けられようともこの痛みよりはましだ。誰もいない。オレ1人という感覚…
今オレは道場にいる。アリスとアヤネが向き合っている。非常に気まずい。なぜこうなったかと言うと、アヤネがオレに剣を教えると言った。アリスがそれに対し、教えるに相応しいか見定めてあげると言ったのが発端だ。何気にアリスが戦うのは初めて見る。まぁ…
「はん?これを見てもまだそんな減らず口を言えるのか?」 「な、お前それは!?いくらだ!?」 やっぱり激レア薬草だけあるな。態度が変わった。 「あれあれ?アデルソンくん。さっきまでと随分態度が違うでないか?取引する前にすることがあるんじゃないか…
やぁ。おはよう。心地よい朝だ。アリスの頭の匂いがオレの嗅覚を刺激する。目を開けると、アリスの可愛い寝顔だ。昨日はアリスが気絶してしまったため早めに寝たのだ。深夜にアリスがいつのまにか上に乗っていて第2次ネオが起きたのはここだけの秘密だぞ。今…
帰ってきましたよ。もちろん西門に。道中獣達がちらほらいたが、不殺特典を期待して颯爽と駆け抜けてきた。お姉さん達の群れをゆっくりと抜け、アヤネちゃんの元へ行く。 静かに戸をノックする。恋人候補アヤネが戸を開けてくれた。オレは微笑みながら薬草を…
お姉さん達の群れを抜け西門にオレはいた。通る度違うお姉さん達がいていい所だなここは。お姉さんひとりひとり匂いも違うし、形も感触も違う。ここは天使達の住まう楽園なのだな。 よしハイロリ闘気全開!!両手に短剣を持つ。手で持つというよりは自分のマ…
さて出陣と勇んで出てきたけど、山というのはどちらにあるのでしょうか。とりあえず出ればわかるよね。ということで西門からでましょう。東門?なんか今日定休日だって風の噂で言っていたよ。 お姉さん達に名残惜しさを感じながら西門をくぐる。昨夜掲示板を…
「アリスっ!たっだいまぁ!」 看板を抱えて意気揚々と我が愛の巣へ帰ってきた。 「お帰りなさいませ。ご主人様。・・・ってその看板どうしたんですか?」 「くれたからもらってきた。アリスこそ、その格好は・・・」 アリスは神々しかった。伝説のエプロン…
アデルソン様の部屋にきました。入ってみるとあの男の人がいます。勝負の時とは違い、優しい笑顔で微笑んでくれています。私は危険な香りがする男性がタイプです。あのギャップが私をドキドキさせます。だけど私は命すら危うい身です。無駄かもしれませんが…
「またきやがったのか!」 ん?住人達の怪我は治らないわけか。ふーん。じゃあ最初から師範代とやれるわけね。リトライ機能つきとは素晴らしい。じゃあいっくぜぇ!! ふぅ〜。45回目の死に戻りである。漆の太刀までは引き出せた。組み合わさると厄介である…
殺気を向けられていて気に食わない。とりあえず剣をいつでも抜けるように手を背中の剣の柄にかけておく。 「何用だ!」 師範らしき人が言葉を放つ。 「剣の使い方を教えてもらおうかと」 「それならそれらしくちゃんと入ってこい・・・。道場破りと勘違いし…
いつの間にか朝になっていた。すりくんタイムネオは継続中だ。 「はぁはぁ・・・。明るくなってきたねアリス」 「ん・・・はぁはぁ・・・そ・・・うですね。ご主人様。そろそろ朝食の準備をしないと」 「離れたくないがしょうがないな。じゃああと1回・・・…